緊急事態宣言が発令され、そのままGWに突入しました。普段とは違ってお家で過ごす時間が多くなっている今、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
自炊はもちろん、テイクアウトのお料理と共にお家でビールを楽しんでいらっしゃることと思います。そのお家でビールのお供を考えたときに、よりおいしい組み合わせだったら楽しいと思いませんか?
今日はそんなお手伝いになるような、眺めるだけでも楽しい本をご紹介します。

BEER AND FOOD/Mark Dredge

今回ご紹介するのはその名も
「BEER AND FOOD(マーク・ドレッジ著)」
クラフトビールと食べ物の関係について書かれている本です。
全編英文ですが、写真やイラストも交えて書かれているので、難しく考えずに読むことができると思います。
内容は4章仕立てになっていて、1章はクラフトビール全般のことに関して…ビールの歴史や材料の解説と作り方、各ビアスタイルの説明、グラスの選び方などが書かれています。
この本の趣旨でもあるフードとの親和性について、ビールの持つ味わいや香り(フレーバーやアロマ)に沿って説明されていきます。
ビールとフードを合わせるときに、似た香りや味わいを探すというのが一番簡単で分かりやすい方法です。この解説部分を読むだけでも、ヒントがたくさんあると思います。
本著では、それを踏まえて3つのBということで「BRIDGE(味と味をつなげる)」「BALANCE(バランスさせる)」「BOOST(新しいフレーバーを加えて高める)」を提唱して詳しく解説しています。

例えば、
「BRIDGE(味と味をつなげる)」:
ピルスナー⇔レモン、ウッディーなハーブ、そのまま又は焼いたパン
アメリカンペールエール⇔柑橘類、ローズマリー、タイム、焼いた玉ねぎ、
「BALANCE(バランスさせる)」:
塩味 に 苦み(ピルスナーにプレッツェル)
甘味と脂 に 苦み(ブルーベリーマフィンにコーヒースタウト)
「BOOST(新しいフレーバーを加えて高める)」:
焼きサバ+レモン に ラオホ(燻製)ビール
セミスイート・チョコレート に 甘酸っぱいチェリービール
などなど。

2章からはビアスタイルの解説に入っていきます。各ビアスタイルの説明の後には「(先述した)3つのBに沿った料理、合わせるのにおすすめのローカルフード、逆に合わない食べ物」が加えられています。
ビールの解説はもちろん、例に出ているビールにはおすすめのフードがより具体的に書かれています。
ビール側から見た、料理との相性がわかるので、今日はこれを飲む!と決めたときに何を作ろうかなーと考える参考になります。
そこまでおつまみはいらない、食べない、という方にはちょっと味変としてどんなものを加えるとよりビールが楽しめるかのイメージが湧きやすいでしょう。
例えばアメリカンペールエールの場合、おすすめ料理に塩気の強いもの、スパイシーなもの、揚げ物(油)、肉、などが挙げられているので、軽く食べるならば柿の種とかクラッカー、ビーフジャーキーかな?とか。
3章からはフードを中心に、ビールとの組み合わせを解説していきます。
朝ごはん?!から、サラダ、シーフード、肉料理各種、サンドイッチやピザ、デザート、そして各国料理に至るまでその相性について書かれています。
おなじみパブフードや、あの有名ファーストフードのことにも触れています。


特に興味深いのが、各国料理との組み合わせのセクション。
和食はもちろん、インディアン、中華、アジアン、メキシカン、アフリカン…
章の最後は「Hangover Food」、二日酔いの時に食べる食べ物も載っています。
二日酔いだというのに、しっかりお勧めビールが書いてあるのもユーモラスです。
迎え酒推奨?!

最後の章、4章にはビールを使ったお料理のレシピが載っています。
ビールを料理に使用するにあたっての注意からはじまり、簡単にできるスナックやサイドメニュー、メインディッシュやデザート、アレンジ調味料まで!

使用する上での注意点として、14項目挙げられているのですが、
ビールは沸騰させない、ペアリングするビールとは分ける、炭酸(カーボネーション)を抜くために常温に出しておくか攪拌する、というのだけでも覚えておくといいでしょう。

ビールを料理に使うのはもったいない?
そんな人は料理の写真を眺めているだけでも楽しいです。
時間をかけてつくる手の込んだお料理がたくさん載っている(筆者がスロークックを提唱している)ので、この機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
英文でハードルが高い…?
きっとビアスタイルや料理名などは馴染みがあるはず。内容は決して難しいものではありません。わかる単語が多いところから紐解いていって、時間がある今、英語の勉強もかねて眺めてみるのにおすすめです。
冒頭にもご紹介したようにイラストや写真が入っているのでわかりやすくなっています。
お家のビールのお供に、ビールな本はいかがでしょうか。
気になる方はぜひお手に取ってみてくださいね↓